「第51回全国アマチュアオーケストラフェスティバル秋田大会」開催レポート〈JAO主催事業〉

2023年8月18日(金)~20日(日)
日本/あきた芸術劇場ミルハス

◆オーケストラA
〈指揮〉佐々木新平
〈コンサートマスター〉西本幸弘
〈曲目〉
 R. ワーグナー:歌劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より 第1幕への前奏曲
 R. ワーグナー:歌劇「ニーベルングの指輪 第1夜ワルキューレ」より ワルキューレの騎行
 R. シュトラウス:交響詩「ドンファン」

◆オーケストラB
〈指揮〉井﨑正浩
〈コンサートマスター〉三浦章宏
〈曲目〉ラフマニノフ:交響曲第2番

 日本国内の連盟組織である「(公社)日本アマチュアオーケストラ連盟(略称:JAO)」は、毎年一回「全国アマチュアオーケストラフェスティバル」を開催しています。このフェスティバルは日本各地を巡り、その土地ならではの特色を生かして開催されますが、第51回を迎える今回の会場は東北地方の秋田市でした。そして今年は、念願だった海外からもメンバーを招待することができました。コロナ禍で中断されていたため、海外メンバーを招待するのは4年ぶりです。本年はシンガポールから2名、韓国から2名、上海から2名、北京から2名、台湾から2名、上海から2名、そしてドイツ(BDLO)から4名の参加がありました。

 会場となった「あきた芸術劇場ミルハス」は、昨年オープンしたばかりの県・市共同運営のホールで、“ミルハス”という名称は、ホール前の池、一面に咲く“蓮”から連想されたものです。また、ホール内部の壁面には秋田産の木材がふんだんに使用され、素晴らしい音響効果を実現しています。その恵まれた環境の中で、海外参加者たちは日本の参加者とともに、充実した3日間のフェスティバルを過ごしました。

 夜は、海外参加者を迎えてのウェルカムパーティー、パート別懇親会、公式レセプションと夜毎続き、秋田の名物料理とお酒に舌鼓を打ちました。随所で「なまはげ」(郷土芸能)が歓迎してくれたことも秋田ならではの演出でした。公式のパーティも同様に4年ぶりで、コロナ禍を乗り越えた実感を味わいながら、大いに盛り上がり、交流を深めました。

 最終日の特別コンサートはAB二つのオーケストラが、リヒャルト・シュトラウスの「ドン・ファン」やラフマニノフの「交響曲第2番」を熱演、3日間に及ぶフェスティバルの幕を閉じました。

 海外参加者から、フェスティバル参加の感想が届きましたので、以下にその一部をご紹介します。

「私たちを招待してくれたJAOに感謝します。韓国では感じられない、多くの経験ができたと思います。」
「素晴らしい指揮者とコンサートマスターのおかげで、感動的な演奏になりました。また、会場の響きが音楽に集中できるようにしてくれました。」
「団員の方々との団結が演奏に役立ったと思います。」
「ご一緒したオブザーバーの方々と、演奏の進行のために頑張ってくださったスタッフの方々の労苦が一番大きいと思います。」
「このように体系的で秩序ある演奏は初めての経験で、多くのことを学びました。」
「これからもアマチュアのための素晴らしいコンサートが日本で開催され、韓国もその様なステージにご一緒に出来ることを期待しています。」
「音楽で世界が一つになる感じを体験させていただき、ありがとうございました。」
「今回の演奏は、一生忘れられない感動的な演奏として長く記憶されると思います。」